お団子デート!?―10000HIT御礼
ここはとある小さな団子屋。
月詠がおいしそうに食べているのはこの店評判のみたらし団子。
その隣でなぜか暗い顔をして己の団子を握り締めているのが銀時。
「なに沈んでおるんじゃ?」
みたらし団子をパクつきながら横目で銀時を盗み見る。
「・・・あんこが入ってない」
「甘党男には珍しく醤油の団子か」
「俺が頼んだのは間違いなくあんこの団子だ!」
「わっちに言われてもな」
涼しげに自分の団子を食べ進む月詠。
「食べる前に気付きなんし」
「うがぁー!なんだこの仕打ち!?俺?俺が悪いの?パチンコ負けた上に追い討ちかよ!?」
ギャーギャー騒ぐ男に月詠は呆れたようにため息を吐く。
「買い直せばよかろう団子ごときで騒ぐな!」
「おまえ簡単に言うな!俺言ったよねパチンコ負けたって言ったよね!?金ねーんだよ!!」
「わ、わかったわかったわっちが買ってやるから落ち着きなんし!」
「・・・え、まじ?」
ピタッと静まる。
げんきんな奴だ、と思いながら団子の一つや二つ奢る器くらいある。
自分の団子を銀時に預け立ち上がろうとすると腕をつかまれた。
「なんじゃ?これじゃあ買いに行けぬではないか」
「・・・お前に借りを作ると後が恐い気がする」
「アホ、団子代くらい貸しとは思わん」
「俺が気にすんだよ!女に奢られっぱなしじゃ武士の名がすたる!」
腕をつかむ力が強まる。
「武士かどうかは置いといて」
「置くな」
「まあ無理強いはせんが」
月詠は苦笑した。
「じゃあこうしよう、わっちがわっちのために団子を追加注文しそれをぬしにやろう。
わっちが買ったものをどうしようと勝手じゃ」
「・・・・・ったく、頑固な奴」
銀時は苦笑しながら腕を放す。
「ふ、お互い様じゃ」
小銭を取り出しながら笑う。
己の笑顔がどれだけ綺麗か、きっと彼女自身に自覚はないのだろう。
銀時はやれやれ、とため息をつきながらも、預かった食べかけのみたらし団子を見つめるのだった。
あとがき
ヤバイヨヤバイよ食べかけを渡しちゃヤバイよー(出川!?)
まあ間接キッスも狙えますが銀さんはそんなみみっちぃことはしません。
ばれたらきっと殺されます。
間接キスよりマジキスです!
戻