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片手にソフトクリームを持ち二人並んで歩く。
「ぬし・・・もう食べ終えたのか?」
驚き隣の甘党男を見る。
コーンまで綺麗にたいらげている男とは対照的にこちらのチョコレートはいまだソフトクリームの形を保っていた。
つまりまだ3分の1も食べてはいない。
「ばーか、お前が遅すぎるんだよ」
手伝ってやる、と大口でパクリときた。
ソフトクリームの部分がごっそり持っていかれる。
「あー!ぎ、銀時なにするんじゃーー!!」
「お、チョコもなかなかうまいな」
隣でひょうひょうと言いさらす男を睨み上げる。
「わっちのアイス・・・」
もう一度睨むと目が合った。
「まあ、お前のだからうまいんだよ、わかれ・・・」
赤くなり目をそらす。
ああ、これが世に言う間接キスか・・・しかしさっきもろにキスした気が。
月詠は困ったように微笑んだ。
「わっちはぬしが大好きじゃ」
銀時は驚いたように目をパチクリさせる。
「・・・いきなりだな。嬉しいけどね、いやまじで」
「ふっ、わっちは死神太夫と恐れられる存在なのにな」
「・・・お前は死神なんかじゃねーよ。
俺が惚れた女は死神でも神でもねえ、ただの女だ」
「・・・・・そうか」
二人はどちらともなく肩を寄せ合い夜空を仰いだ。
連続して大きな花火が輝いた。
完
あとがき
えーと、言い訳はしません。これが私の銀さん像です。
告白にしろ何にしろ照れつつも淡白・・・そんなかんじ。
てゆーか本誌で臭いセリフ吐きすぎ(笑)
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