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いろいろな試練を乗り越えてようやく出口が見えてきたところで銀時が立ち止まった。
あきらかに青ざめている。


「大丈夫か銀時?」


月詠が顔を覗き込むといきなり抱き寄せられた。


「うわ!?」

「あー落ち着くわー・・・もう少しこのままでいい?」


甘えたようにだがしっかりと抱きしめながら銀時は呟く。


「た、たわけ。はな、さんか・・・」


力及ばずされるがままになる月詠。


「もう少しだけ」

「・・・」


出口には案の定オヤジが待ち構えていた。


「出てきてからいちゃつけーこちとら次の客待たせてるんでね」


預かったクナイを回しながら言い捨てる。


「あ、いや、これは・・・」


慌てて離れようとする月詠を銀時が取り押さえる。


「空気読めよじじい。せっかくいい所だったによー」

「いちゃつきたいならラブホにでも行け」


二人の言い合いは月詠のハイパー頭突きによって終わりを告げた。
しゃがみこみ鼻を押さえる涙目銀時を睨む。


「いい加減にしなんし。わっちは先に出ておるぞ」


キセルとクナイをオヤジから奪い取り、スタスタと出口へ向かう。


「・・・やれやれ、もう少し女らしくなれねーもんかね」


銀時は去り行く背中を見つめながら頭をかいた。


「それにしても抱き心地いいなあアイツ・・・」




顔がにやけるのは、ご愛嬌。







あとがき

なんかもうぶったぎりました(笑)
ラブラブは私にはかけないみたいで・・・空知氏がはずかしがるのもわかりますが
よくやってくれました、ぱふぱふ。



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